わたるデザイン企画

WEBサイトの目的を考える「実践編」

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こんにちは!こんばんわ!

札幌でフリーデザイナー・コーダー・コピーライターとして活動しています、わたるデザイン企画の五十嵐です!

今回はWEBサイト自作のすヽめシリーズの続きで、前回の「WEBサイトで何を実現したいかを考える」でお伝えしたことをより実践してもらうための記事となります。

「考え方はわかった。じゃあどうすりゃいいの?」ということをお伝えしていこうと思います。

本当なら僕はあまり具体的な行動をお教えしたくないというのが本音です。
僕は養老孟司の「バカの壁」という本が好きなのですが、その本の中でも養老先生は「基本的な概念はお話しした。具体的にどうすればいいか、それは自分で考えてください。」と言っていました。
それは決して無責任なことではなくて、原理を知ったところから実践的に身につけるまで、そのプロセスには「自分で試行錯誤する」というのは必要不可欠なことだと思います。
だから、僕がこのブログであえて「図解」をしないのも、あくまでもブログを通じて具体的なアクションを考える「きっかけ」を得てもらえたらいいなと思うからで、決して画像を用意するのがめんどくさいからではないのです(決して!)。

とはいいつつも、やはり「今までやったことないことへのチャレンジ」を後押しするにあたって、完全に「自分で考えて」というのも酷かなということで、少し具体的な考え方のプロセスをご紹介しようと思います。

今回紹介するのは、よく陥りがちな間違った目的設定の考え方のプロセスです。ご自身で考えるときに、このような考え方になってしまっていないか、チェックしてみてください。

よく考えると求めてるものが異なっていた場合

まず1つ目の具体例は「よく考えると求めてるものが異なっていた場合」です。これは、WEBサイトで何を実現したいかを考えたときに、初期に漠然とした目的を持っていた場合によく起こり得ます。

考えのプロセスを辿ってみましょう。

例えば、とある歯科クリニックがあったとしましょう。院長は考えるわけです。

「WEBサイトを作って、もっと患者さんに来てもらいたい!」

ここから考えることはたくさんありまが、まず考えるべきは「どんな患者さんに来て欲しいのか?」ということです。掘り下げます。

「患者さんの年齢層は?」
「患者さんの住んでいる地域は?」
「患者さんはどんな悩み、困りごとを持っている?」

こういったことを掘り下げていくと、大抵の場合「どういう理念でクリニックをやっているか?」という質問に行き着きます。

すると例えば、

「地域の人、おじいさんおばあさんから小さい子供まで、家族で通ってもらいたい」
「地域に根差して長く診てあげられるクリニックでありたい」

といったような「ありたい姿」が浮き彫りになってきます。
さて、そうするとどうでしょう?

このクリニックの望むことをかなえるのに、WEBサイトができること、WEBサイトに望むことはどのようになるでしょう?

地域の人に知ってもらう、来てもらうということ、そして幅広い年代にアプローチしたいと思うなら、エリアを絞って高齢層にアプローチしやすい新聞の折込とか、チラシの配布の方が余程費用対効果が望めそうです。なんなら、地域のお祭りやイベントに積極的に参加することもいいかもしれません。

地域の人に検索して欲しいなら、WEBサイトを作るよりもGooleマイビジネスにしっかりと情報を登録して、地図からの検索流入を増やした方が効果が高いこともあります。

年齢層にもよりますが、facebookのエリア広告も検討の価値があるでしょう。

といったように、必ずしもWEBサイトを作ることだけが直接集客(集患)に繋がるとは限らないわけです。自身の望むものを深掘りすると、WEBサイトを作る以外にも効果的な選択肢が見えることもあります。

初めからWEBサイトを作ることありきから入らずに、自分の望みと実現する方法についてたくさん考えることが重要だとわかりますね。

ユーザーの視点を忘れている場合

WEBサイトで情報発信をしたい!と考えている会社があったとしましょう。

まずはより具体的に掘り下げる作業ですが、最初は「情報発信をしてどうしたいのか?」と考えます。

例えば会社の方針として、よりお客様に親身に寄り添いたいという理念があって、情報発信をすることで「〇〇のことならこの会社に聞けばいい!」となって欲しい。だからお客様にとって有益な情報発信を日々続けるWEBサイトがあるといい。ゆくゆくは、WEBサイトからの情報発信を受け取った人から相談を受け売上に繋がるようにしたい。

これならある程度WEBサイトを作る目的として成り立ちそうですね。
ですが、もう少し考えてみましょう。

「お客様にとって有益な情報発信」とはなんでしょうか?

毎日新しい情報が更新されて通知が届くこと?
毎週決まった曜日・時間に「その人にとって有益である」情報にアクセスできること?
月に一度会社が発行する雑誌が送られてくること?
いつでも気になったことが調べれらること?

さて、どれがこの会社のお客様(もしくは見込み客)にとっての「有益な情報発信」でしょうか?

こうしたことを考えるときには「会社側が考える顧客のニーズ」という視点で考えてしまいがちです。しかしその考え方をもとに端的に「有益な情報発信」というものを定義してしまうと、とんだ見当違いな目的設定をしてしまうことになります。

ビジネスの根本的な考え方とも言えますが、「自分たちが作ろうとしているものが本当にニーズのあるものなのか?」ということを考える必要があります。
この時に、「自分の視点のニーズ」ではなく、徹底的に「ユーザーの視点のニーズ」を考えることが大切です。
そもそもの目的が自己満足でない限り、この「ユーザー視点」は外せない考え方です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

少し簡単にではありますが、具体的にWEBサイトを作る目的、求める効果を考えてみました。

今回あげた2つの例は、WEBサイトを作りたいと思っている人の多くが最初に考えそうなことを選んだつもりです。実際に相談を受ける時も、スタートはこういったものが多いです。

どちらの例においても、会社や事業の「理念」というものが大きく影響していたのがみて取れたでしょうか?

昔、「理念とか社長挨拶は適当にどこかのサイトを真似して作っておいて」なんていうWEBサイトを作ったこともありますが、理念のない事業なんていくら綺麗なWEBを作ったって無駄です。

せっかくWEBサイトを作るのなら、会社や事業の理念というものを今一度確認して、そこをスタートにして「WEBサイトで何を実現したいか?」「WEBサイト意外にも選択肢はないのか?」ということを考えてみて欲しいと思います。

そうやって考えることで、そもそもWEBサイトでどんなことができるのか、WEBサイト意外にどんな方法があるのか、そういった情報にアンテナが張られるようになって、さらに選択肢が増えていくと思います。

是非ご自身で考えてみてください。

ではまた!