わたるデザイン企画

ことば力の磨き方

2020.05.22

ことば力

読了目安時間:(約字)

こんにちは!
札幌でフリーデザイナー・コーダー・コピーライターとして活動しています、わたるデザイン企画の五十嵐です!
「ことば力を身につけるシリーズ」の第二回は「ことば力の磨き方」です。 前回は「ことば力とは何か?」ということをまとめました。

もう一度整理しておくと、ことば力とは「言葉」「言葉から成る文章」「言葉や文章ではあらわせられないこと」をひっくるめて考える力のこと、ということでした。
改めてみるとイマイチわかりにくいことに気がつきますね。
とにかく「ことば」について考えることはとっても大事で、「ことば」とは「言葉・文章・それらで表現しきれないこと」が含まれているということを覚えておいてください。
そしてこのことば力を磨くことは、仕事においてもプライベートにおいても、他人と関わること、自分自身と関わることにおいてとっても役に立つよということです。

今回はそのことば力の磨き方について、まずは概要をお話ししようと思います。

読む・書く・聞く・話す

ことば力を磨くベースとなるのは「読む・書く・聞く・話す」という、ことばに関する基本的な行動の4つです。

何か新しい考え方を身につけようと思う時、日常的な行動の中でどう意識して習慣化していくかが重要になります。
僕はそのことを「7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー)」を学ぶ中でかなり強く感じました。本を読んだりセミナーを読んだり勉強をすることよりも、具体的に日常生活の場面でどれだけ意識できるかが新しい考え方を自分に定着させる効果的な方法だと思います。

なので今回は「読む・書く・聞く・話す」という日常の行動の中で「何を意識するとことば力を向上できるのか?」という視点でまとめていこうと思っています。
それぞれの要素で意識すべき重要な点の詳細に関しては改めて説明するとして、今回はそれぞれの概要・導入だけご紹介します。

読む

ことば力を磨く上でとにかく重要なのがこの「読む」です。
これをやらないで他の「書く・聞く・話す」をやっても効果は半分以下になると思います。それくらい重要な段階が「読む」ことです。

「読む」というと「読書」というのが一番連想しやすいことかと思いますが、ここで言う読むとは「言葉に触れる」ことを指します。
なので、当然本を読むこともそうですが、新聞や漫画、雑誌などでも良いですし、テレビや映画、ラジオなど耳から言葉を取り入れることも含まれます。
耳からなら「聞く」だろう、と思うかもしれませんが、この「読む」段階で重要なのはとにかくたくさんの言葉に触れることなので、目からでも耳からでも何でも良いのです。
「本を読むぞ!」と意気込まなくても、普段目にする(耳にする)言葉に意識を少し向けるだけで良いので、習慣化もしやすいことです。 一体何を意識して言葉に触れれば良いのか、それはまた次回お話ししましょう。

書く

「読む」に対して「書く」というと「インプット」に対しての「アウトプット」という印象になるでしょうか?
読むことに比べて書くことには苦手意識を持っている人が多いようにも思いますが、ここでいう「書く」ことは「アウトプット」という意味とは少し違うので、書くことが苦手だと思っている人も問題ありません。

この段階の書くことは、「自分がどんな言葉をどんな意味で使っているかを知るため」に行います。
誰かに説明したり伝える目的ではないので、わかりにくくても全然問題ありません。とにかく自分の中からどんな言葉が出てくるのか、それを観測する段階です。
こちらも具体的な行動習慣のアイデアはまた次回以降で。

聞く

ここからは1人ではなく他者との関わりの中で意識することになります。
改めて言いますが「聞き上手になりましょう」というスキルの話ではありません。「人の話を聞く時にこういうことを意識するとことば力を磨けます」という話です。
この段階で会話上手にならなくても良いので安心してください。

この段階で重要になるのは、「書く」段階で自分の言葉を観測したのと同じように「他人の言葉を観測すること」です。
「読む」段階で増えた語彙(自分の知っている言葉)が平面的なものだとすると、それに高さや深さを与えるのがこの段階です。 同じ1つの言葉でも使う人によってどれだけ意味が違うのか、その引き出しを増やします。 具体的なお話は次回以降になります。

話す

こちらも「聞く」と同様「話上手」になることが目的ではなく、これまでの3つの段階で自分の中に蓄えられたことばを試験的にアウトプットして「失敗」と「発見」をすることを目的とした段階です。
「失敗」は「わかったつもり」にならないためのお薬のようなものです。コミュニケーションは基本うまくいかないものだということを自分に刻み込みます。
ことば力を磨く時に(どんな技術や考え方も同じだと思いますが)、最も障害となるのは「わかったつもり」です。それを防ぐ習慣も組み込んでおくのは、新しい考え方を習得する上で効果的でしょう。

もう一つの「発見」。
こちらは多くの人が一度は体験したことがあるであろう「誰かと話しているうちに自分の考えが整理された」という現象を、意識的にできるようになろうということです。
これに関してはそういった相手を探すという関門が一つありますが、ことば力を磨く上でとても大きなプラスαとなるので、是非チャレンジしたいところです。 こちらも次回以降で詳しくお話しします。

4つの段階を繰り返す

これから数回にわたって、ことば力を磨くために日々の行動で意識することをお話しするわけですが、この「読む・書く・聞く・話す」という4つの段階は一度やったからOKというものではありません。
4つの段階を順番に、もしくは順不同に繰り返していくことで、徐々に磨かれていくのがことば力です。

4つの段階それぞれで、なるべく誰でも習慣にできるアイデアをお話ししていきたいと思っていますので、是非チャレンジしていただければと思います。